97年12月の地球温暖化防止京都会議で、日本は2008年~2012年の年平均温室効果ガス排出量を90年比で6%削減しなければならなくなりました。日本のCO2総排出量のなかで、住宅をはじめとする建築関連の占める割合は4割近くにのぼり、住宅の省エネ化は重要な課題です。
私たちはその前提に立って、省エネルギーでありながら快適性が満たされ、生活価値の向上・創造に貢献できるようなエネルギーシステムを構築していく必要があります。
それには住宅自体の構造が省エネ型であることはもちろん、エネルギー消費が極力抑えられた機器の選択とその使い方を考えるとともに、排熱の有効利用も可能なエネルギートータルシステムの確立が求められます。 |
1.環境調和的であること
良質な住宅ストックと生活価値創造に必要なのは、地域計画での豊富な植栽、リサイクルや環境負荷低減に配慮した設備の導入とそのエネルギー計画が基本である。
2.よい住宅の実現
住宅がまずしっかりできていることが必要である。それには、住宅は地域の気候特性に合わせた人間のシェルターであることを考え、季節の暑さ・寒さがしのげることが大前提である。
・良好な室内空間や床面積が確保されていること
・高断熱・高気密住宅であること
・夏の日射遮蔽が完全であること
・適度な熱容量があって、室内熱環境をある幅にコントロールできること
・地域・周辺環境との調和を考えていること |
3.住宅設備の充実、省エネ化
・コージェネを基本とする1次側設備の導入
・冷暖房、換気、給水給湯、洗濯・乾燥、照明、情報などの充実
・住宅の性能やデザインとエネルギーシステムとの調和がとれていることが必要。特に住宅躯体との熱的なバランス(パッシブ・アクティブ設計~熱容量等との関係)が重要
・未利用エネルギー(自然のエネルギーや排熱)の利用
・個々の家庭でも手軽にできるゴミ処理システムの充実 |
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