税務相談室
※法改正により、内容が変更になっている場合があります。
平成27年6月15日発行

[特別連載]民法改正が賃貸オーナー様に与える影響は?(2)

(vol2)

前回に続き、120年ぶりの改正が話題の「民法」について、賃貸オーナー様に関係する部分を解説していただきます。


民法改正で原状回復義務はどうなる?

前回は、民法改正に伴う「敷金」の定義について、「賃料など金銭債務を担保する目的で、借主が貸主に交付する金銭」と明文化され、さらに「部屋を退去する場合には敷金を返還しなければいけない。」という義務も追加されます。とお伝えしました。今回は、賃貸住宅の原状回復義務について具体的にお伝えいたします。

まず、原状回復義務には「通常の使用による損耗や、経年変化は含まない」と定義されます。どういう事かと言いますと・・・。
 ・畳、フローリング、クロスの日焼け
 ・テレビや冷蔵庫の電気焼け
 ・建具の使用による減り、劣化
 ・設備の経年消耗、劣化など
こんなものが全て「大家さんの負担」になります。

ただ、原状回復費が一切認められない訳ではありません。
【原状回復費が認められるケース】
 ・間違えた使用法などにより破損、汚損した設備や内装材など。
 ・借主が故意、不注意により破損、汚損したもの。
 ・規格外に汚損したもの。
 この様な案件は、借主に責任があるものとして、原状回復費を請求する事が出来ますのでご安心ください。

さらに「民法で規定される」といっても「任意規定」です。「任意規定」というのは、「法令の規定には、当事者が合意した契約の方が優先される」というものです。たとえば家賃は「前払い」という契約が多いけど、民法では「後払い」が原則です。それを当事者が合意して「前払い」を合法にしているんですね。
でも、借主に著しく不利な契約は、あとで「消費者契約法」の洗礼を受けることがありますのでご注意を!

貸主が一方的に不利になるような改正ではありません。

最寄りのハッピーハウス店舗または営業企画課に、お気軽にご相談ください。




1級ファイナンシャルプランニング技能士
土井 健司さん
 
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