前回、相続問題を回避するための第一歩として、エンディングノートを活用する方法をお伝えしました。今回は、エンディングノートを書く際に大切なことや注意点をお伝えします。
まず、大切だけど書く時に見落としがちなこと。それは本人しか分からない人間関係上のトラブルです。相続相関図や資産情報はある程度見えますが、人間関係のトラブルは、他人はなかなか知りえません。遺言書にも記すことのない情報です。例えば賃貸オーナー様であれば、賃借人がどんな人か、トラブルがなかったかどうか、などを記入しておくと、賃貸物件の相続人がトラブルに巻き込まれることを未然に防ぐことができます。
また、親にエンディングノートを書いてもらいたいという方もいらっしゃると思います。でも、これは至難の業。一方的に伝えると「縁起でもない!」「早く死ねというのか!」「財産目当て?」と気分を害してしまう場合もあります。そこで、親に書いてもらいたい場合のコツをいくつか挙げてみたいと思います。
何より一番大切なことは、親が自発的に書き始めることです。終活やエンディングノートに対して前向きな言葉が出てくるようになれば、「書いてみる?」と背中を押してあげましょう。 家族で、前向きに未来のことを話せる環境づくりを、ぜひ大切にしてください。