税務相談室
※法改正により、内容が変更になっている場合があります。
平成27年12月15日発行

[特別連載]相続問題は誰にでも起こり得る(2)
~エンディングノート活用法その2~

(vol3)

前回、相続問題を回避するための第一歩として、エンディングノートを活用する方法をお伝えしました。今回は、エンディングノートを書く際に大切なことや注意点をお伝えします。


まず、大切だけど書く時に見落としがちなこと。それは本人しか分からない人間関係上のトラブルです。相続相関図や資産情報はある程度見えますが、人間関係のトラブルは、他人はなかなか知りえません。遺言書にも記すことのない情報です。例えば賃貸オーナー様であれば、賃借人がどんな人か、トラブルがなかったかどうか、などを記入しておくと、賃貸物件の相続人がトラブルに巻き込まれることを未然に防ぐことができます。

また、親にエンディングノートを書いてもらいたいという方もいらっしゃると思います。でも、これは至難の業。一方的に伝えると「縁起でもない!」「早く死ねというのか!」「財産目当て?」と気分を害してしまう場合もあります。そこで、親に書いてもらいたい場合のコツをいくつか挙げてみたいと思います。

  • 子どもから直接言わず、付き合いの深い親の友人にさりげなく促してもらう。
  • 「エンディング」という言葉は使わず、「これまでの人生の振りと整理をしたら?」と言ってみる。
  • 年齢や寿命に関係なく準備するものだと受け取ってもらうためにも、まず自分が先に書いてみる。

何より一番大切なことは、親が自発的に書き始めることです。終活やエンディングノートに対して前向きな言葉が出てくるようになれば、「書いてみる?」と背中を押してあげましょう。
家族で、前向きに未来のことを話せる環境づくりを、ぜひ大切にしてください。




1級ファイナンシャルプランニング技能士
土井 健司さん
 
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