税務相談室
※法改正により、内容が変更になっている場合があります。
平成20年4月15日発行

無税で溜める"魔法の壷"

(第26号)
マンション経営においては、大型の修繕工事や相続税の支払など、節目ごとに大きな出費を伴います。日頃から「そのための蓄えをしておかなければ・・・」と思いながらも、「借金と税金を払ってしまったら残らない。」というのが偽らざる本音ではないかと思います。今回はそんなオーナーのために二つの壷を用意しました。無税で溜める"魔法の壷"です。

相続税の納税資金として

節税額 まず、ひとつ目の壷は「小規模企業共済制度」です。これにお金を貯めると、貯めた分だけ所得税や住民税の課税の対象となる所得金額から控除されます。つまり、掛け金に対して節税という形で割戻しが付くのです。割戻しの率は、課税される所得金額の大きさによって異なりますが、課税所得が1,000万円の人で43%になります。つまり、この人が最高限度額である年84万円の掛け金を支払うと、その年の税金は36万円一千円だけ減少することになります。
さらに、ここで壷に投入された掛け金は、預貯金をかなり上回る利率(現行年1~1.5%)で運用されます。しかも、その運用益については預貯金の利子のように税金(20%の源泉徴収)が課されることはありません。こうして熟成された共済掛金は、最終的には、退職金という形でオーナー、もしくは、その遺族に払い戻されます。ここで留意すべきは、誰が払戻金を受けるかによって課税関係が大きく違ってくることです。まず、オーナーが生前に払い戻しを受けると、その払戻金は退職所得として所得税や住民税、さらに、これを遺産として残せば、相続税の課税の対象になります。一方、遺族がこれを死亡退職金として払い戻しを受ければ、所得税や住民税はもとより、場合によっては相続税もかかりません。この違いに着目すれば、払戻金を相続税の納税資金として活用したとき、その持ち味が最大限に発揮されることをご理解いただけると思います。

大型修繕工事の引当金として

マンション経営では定期的に大規模な修繕工事が行われますが、その資金を工面するためにコツコツと預貯金をしても、当然のことながら、その蓄えは 「経費」になりません。ところが、これを「経営セーフティ共済制度」の下で積み立てると、その掛け金は「必要経費」あるいは「損金」として扱われます。そこで、課税所得1、000万円の人が最高限度額である年96万円の共済掛金を支払ったときの節税額を試算すると、所得税と住民税そして事業税を合わせた節税額は46万円(掛金の48%相当額)になります。小規模共済の43%に比べて率が高いのは、事業税における節税率(5%)が加わったためです。  こうして積み立てた掛け金は、40ヶ月を経過すると、いつでも自由に引き出すことができます。しかし、この払戻金は所得とみなされますので、これによる税負担の増加を避けるためには、その払戻金に匹敵する損失や費用が発生する年度(計算期間)に照準を合わせて払い戻しをする必要があります。そうすれば、所得と損失等が相殺されて、新たな税負担は生じません。例えば、5~10年後に予定されている大型修繕工事や役員退職金の支払など、これらの出費に充てる計画の下で共済に加入してはいかがでしょうか。

加入手続きについて

以上の話を聞いて”魔法の壷“なんてあるのだろうかと、疑問に思われる方もあるかもしれません。確かに、「無税にする。」という扱いは民間の力ではできない相談で、背後に国の力、つまり、法律の定めがあってこそ可能になります。この二つの共済制度は、いずれも国が全額出資して設立した、独立行政法人中小企業基盤整備機構によって運営されております。当相談室はその受付窓口になっていますので、さらに詳しくお知りになりたい方はお気軽にご相談ください。



ハッピーハウス税務相談室
税理士 坂西 史也
 
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