光をほどよく遮る簾(すだれ) |
簾は日差しを避けつつ風を通すという、夏にはもってこいのアイテムです。竹製や葦製のほか、最近はビニール製のものも登場しています。風流なインテリアとしても人気で、住宅が洋式化した現在でも簾は多く使われています。
■ひと工夫■
●窓の外に外掛けする際は、窓から10センチほど離して垂らすと、窓との間に空気層ができるため、熱を遮る効果が生まれます。
●窓辺に簾を立てかけて簾の蔭に照明を置きます。夜は簾越しにこぼれる光を楽しめます。 |
やわらかな光で部屋を包む障子 |
障子は木製の枠に薄い和紙を貼った建具で、屋内と屋外、または部屋を仕切ります。障子紙は吸湿性や断熱性が高いうえ、日光を柔らかく拡散させるので、自然な明るさをつくりだすことができます。
■ひと工夫■ ●障子紙を張り替える時、交互に小紋の色つき和紙に張り替えて色格子状にすると、部屋の雰囲気がガラリと変わります。葉っぱのすかし貼り等の柄物の格子張りも又、違った雰囲気が出ますよ。 |
涼を呼ぶ「仕切り」アイデア |
■衝立(ついたて)に布をかける
木製の衝立に薄い布をかけるだけで、簡単に仕切りはできます。衝立や屏風を置くスペースがなくても、細い丸棒に布を留めて上から吊せばできあがり。たった一枚の薄い布でも、部屋全体に与える影響は大きいものです。 |
■ガーゼ地のカーテンに葉っぱを縫いつける
ガーゼ地のような薄い布地でカーテンを仕立て、葉っぱや市販の羽根を糸で縫いつけます。風にふわふわ揺れるカーテンが、部屋の空気をやわらかく、かつ爽やかに演出します。 |
■ガラスの飾り玉を窓辺に吊り下げる
カーテンボールからクリスタル風のガラス玉を吊すと、窓から差し込む日光に反射する光を楽しめます。 |
ミニコラム 日本人の仕切り感覚 |
西洋で「仕切る」とは、行き来することも、見ることも、音を聞くこともできない、いわゆる「遮断」された状態を表しますが、日本の場合はたとえ仕切っても、その隙間を行き来できるし、光や音、風の通りも共有できます。これは日本固有の生活様式です。襖や障子、格子、ついたて、のれんなどは、日本人の空間観から生み出されたアイテムなのです。 |
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